年末年始や連休で久しぶりに実家へ帰省すると、
「まだ元気そうだから大丈夫」と、つい安心してしまいがちです。
しかし、介護の現場で本当によく聞くのは
「もっと早く気づいていれば防げた」という後悔の声です。
一人暮らしを続けられるかどうかは、年齢では判断できません。
日常生活の中に現れる“小さな変化”に気づけるかどうかが分かれ道になります。
今回は、サービス付き高齢者向け住宅の施設長として、
帰省時に必ず確認してほしいポイントを「緊急度別チェックリスト」として解説します。
【緊急度:高】命と財産を守るチェック
※ひとつでも当てはまれば、早めの対策が必要です
チェック① 食事はきちんと取れているか
まず最優先で確認したいのが「食事」です。
冷蔵庫や食卓をさりげなく見てみてください。
- 同じ食品ばかり残っている
- 賞味期限切れの食品が増えている
- パン・麺類・お菓子中心の食生活
これらは、料理が負担になってきているサインです。
無理な自炊は、火の不始末や栄養不足、体力低下につながります。
食事の負担を減らす選択肢を、介護のプロ視点で比較しています。
▶︎【介護のプロが比較】高齢者の食事宅配(宅食)おすすめ5選
チェック② 火の始末が危なくなっていないか
台所は必ず確認してください。
- 鍋やフライパンの焦げ付き
- コンロ周りの異常な汚れ
- 換気扇を使った形跡がない
高齢になると怖いのは、
「火を消し忘れる」より「火をつけたことを忘れる」ことです。
空焚きや着衣着火は、命に直結します。
▶︎【実家の火事が怖い】高齢の親に「自炊」をやめさせるべき?
チェック③ 薬の管理ができているか
意外と見落とされがちですが、非常に重要です。
- 飲み残しの薬が溜まっている
- テーブルや棚に薬が散乱している
- 「飲んだかどうか分からない」と言う
これは、認知機能低下や体調悪化の前兆であることもあります。
チェック④ 郵便物・お金の管理は大丈夫か
ポストや机の上も確認してください。
- 郵便物が溜まっている
- 未開封の請求書がある
- 覚えのないDMや勧誘書類が多い
詐欺被害や管理能力低下のリスクにつながります。
【緊急度:中】生活崩壊を防ぐチェック
※放置すると一気に一人暮らしが難しくなります
チェック⑤ ニオイ・衛生状態に変化はないか
家に入った瞬間の空気に注意してください。
- アンモニア臭がする
- 入浴した形跡がない
- 洗濯物が溜まっている
これは、セルフネグレクト(自己放任)の兆候である場合があります。
チェック⑥ 家の中でつまずく環境になっていないか
転倒は、一人暮らし継続の大きな分岐点です。
- 床にホコリが溜まっている
- 掃除機やコードが出しっぱなし
- 絨毯の端がめくれている
掃除ができていない=
体力・視力・注意力の低下を疑います。
▶︎【介護のプロが解説】高齢者の「家の中の転倒」が一番危ない!
チェック⑦ 車に擦り傷が増えていないか(地方在住者向け)
地方では「車=生活手段」です。
- バンパーやミラーの擦り傷
- 「いつの傷か分からない」と言う
これは、運転能力低下のサインかもしれません。
【緊急度:低】老化のサイン・環境チェック
チェック⑧ テレビの音量と会話の噛み合い
- テレビの音が異常に大きい
- 呼びかけに気づかない
- 同じ話を何度も繰り返す
聴力低下は、認知機能低下のリスクにもつながります。
▶︎【高齢者】テレビの音がうるさい!は「手元スピーカー」で解決!
チェック⑨ 季節の変化に対応できているか
- 暖房・冷房を我慢している
- 脱衣所が極端に寒い
- 「もったいない」が口癖
特に冬場はヒートショックの危険があります。
▶︎【ヒートショック対策】高齢者の「脱衣所・浴室」が危ない!
親を傷つけずにチェック・提案するコツ
帰省時にやってしまいがちなのが、
「汚い」「危ない」「ダメ」と正論で指摘することです。
おすすめは以下の方法です。
- 大掃除を手伝う“ふり”をして確認する
- 「心配だから」とアイ・メッセージで伝える
- 介護ではなく「楽になる工夫」として提案する
支援=介護ではありません。
安全に一人暮らしを続けるための環境づくりです。
【結論】いくつ当てはまりましたか?
- 1〜2個:注意して見守りを
- 3個以上:生活支援を検討するタイミング
大切なのは、問題が起きてからではなく
気づいた今、動くことです。
まずは「食事」から始めましょう
いきなり同居や施設を考える必要はありません。
介護の現場で、私が最初に勧めているのが食事の切り替えです。
- 火を使わず安全
- 毎日届くことで見守りになる
- 高齢者向けの味・量・硬さ
▶︎【実食比較】高齢者の宅配弁当、ナッシュとワタミどっちが良い?
まとめ
親の一人暮らしは、年齢では判断できません。
生活の中に出る小さなサインに、子世代が気づけるかどうかです。
まずは観察から。
そして、一番ハードルの低い支援から始めていきましょう。







が、頭に手を当てて「スッキリして気持ちいい」という表情で微笑んでいる写真。.jpg)

